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分子分光実験

分光実験の歴史は長く、Newton がガラスプリズムで太陽光を分光したことが最初と言われています。分光とは、狭義では光(電磁波)を波長ごとに分けることですが、現在では電磁波と物質(原子や分子)が相互作用し、その結果として生じる物質の応答を観測することを分光と呼びます。原子・分子を分光して得られるスペクトル構造を解析するとそれらの内部構造が分かるため、分光学は量子論の成立と検証に大きく貢献し、またレーザーの発明にもつながるなど基礎物理学から産業応用まで幅広い分野の礎となる学問です。当研究室では伝統的な分光実験に加えて、新手法を取り入れた”モダン”な分光実験を開拓することを目指します。


光周波数コムの開発

光コムは2000年頃に開発され、それまで難しかった光の周波数を直接測定できるようになるなど周波数計測分野に革命を起こしました。開発当初から分光分野への応用が考案され、現在では精密分光には不可欠なツールになっています。当研究室では現在主流であるファイバーコムを中心に分光測定に適した光コムの開発を行っていきます。


分光計の開発

分光実験は分光計の高性能化とともに発展してきました。当研究室では主に赤外領域で物理原理に基づきながら分子の特徴を生かした新奇分光システムを構築していきます。